実家を相続すると、すぐに売却するのはどうしても気が引けるものです。
「手続きが煩雑そうで、どうしても腰が重くなる」
「三回忌までは思い出を残しておきたい」
このような理由から空き家のまま放置してしまうと、固定資産税や維持管理の費用、近隣トラブルなど、さまざまな問題が生じる可能性があります。特に、仕事や生活の都合があり頻繁に通うことができないときや、ご実家から遠方に住んでいる場合、管理にかかる負担は計り知れません。
そこで、この記事では、熊本市で実際にあった3つの事例をご紹介。相続したご実家を「早期に売却する」ことで、いかにこれらの課題を解決し、負担から解放されたのかを具体的にご紹介します。
なお、ご紹介する事例は、個人情報や対象不動産の特定を避けるため、加工や秘匿などの措置を講じております。
ここからは、熊本市内における3つの事例から、早期売却を成功させるための具体的な戦略や、直面した課題の解決方法を確認していきましょう。
ぜひ最後までお読みください。
1.熊本市にお住まいのG様が、
「相場に合わせた価格設定と地域密着戦略で実家を早期売却できた事例」
相続したご実家をトラブルに発展する前に、また早期に売却するためには、どのようなことに気を付け、どのようにすれば実現できるのでしょうか?
最初にご紹介するのは、相続から早期に売却を成功させるためのノウハウが詰まった事例です。
お客様の相談内容
G様が相続した不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。
売却物件 概要
G様が相続し売却を希望する不動産の概要は以下のとおりです。
| 所在地 | 熊本市北区植木町大和 | 種別 | 一戸建て |
|---|---|---|---|
| 専有面積 | 120~125m² | 土地面積 | 200m²超 |
| 築年数 | 39年 | 成約価格 | 1,000万円 |
| 間取り | 5DK | - | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
今回ご相談いただいたのは、熊本市在住で50歳代のG様。父親の逝去に伴い、同市内にある生家の所有権を引き継ぐこととなりました。相続当時は物件の保持も視野に入れていたものの、仕事上の事情により他県での生活が決まったため、遠方からの物件管理は現実的でないという結論に至りました。
そこで、速やかな売却を目指し、熊本市内の不動産業者へ相談を持ちかけることとなりました。
解決したいトラブル・課題
G様の心配事は、今後熊本市を離れることになれば維持管理が困難になることです。維持管理ができない以上、早期に売却することが得策と考えたのです。
相談する不動産会社の探し方・選び方
G様は以下のような点に着目して不動産会社を選びました。
| ・早期売却の実績や戦略がある不動産会社 |
不動産会社のなかには「高値査定」を提示して耳目を集める手法を取る会社があります。しかし、個別異なる売却理由があるなかで、G様のように「確実に、早く売る」ための具体的戦略を持っているかどうかは、あまり重要視されていないのが現状です。 査定時には想定売却期間とその実現に向けた価格設定の根拠について明確な説明を求め、実効性のある提案かどうかを見極めることで、早期売却戦略があるかどうかを確認することができます。 |
|---|---|
| ・地域事情に精通した不動産会社 |
植木町大和地区は、まとまった住宅街として知られる地域です。築40年超の一戸建てが集中しており、改修の程度や立地条件により物件価格に大きな開きが生じています。 早期売却には、その地域特有の市場動向や細かな相場感を把握している不動産業者の存在が不可欠であり、そうでなければ販売活動の長期化する恐れがあります。 |
G様の「トラブル・課題」の解決方法
G様が早期売却を実現するためには、不動産会社選びが重要です。次に、不動産会社選びのポイントをさらに深掘りしていきます。
1.「早期売却」を目指すときの不動産会社の選び方
早期売却を目指す人にとって、どのような不動産会社を選ぶことが重要なのでしょうか。また、どのような提案や戦略が刺さるのか、具体的に確認していきます。
1. 市場に合わせた戦略的な価格設定
早期売却が可能な会社は、まず市場を冷静に分析します。対象不動産の近隣地域において、直近の成約事例や募集事例を収集し、ターゲットとなる顧客の動きを把握することから始めます。
その上で、購入希望者が「リフォーム費用込みで検討しやすい」価格での売り出しを提案します。早期売却を希望するのであれば、売主がリフォームや手直しをしている暇はありません。市場の関心を初期段階で高めることで、高値設定による長期在庫化のリスクを回避できる戦略を提案するでしょう。
2. 地域密着型ならではの集客戦略
早期売却に強い不動産会社は、大手にはない地域に特化したネットワークを持っています。対象不動産の状況を考慮し、ターゲットを絞り込んでいきます。
さらに、地元の折込チラシやミニコミ誌など、デジタル媒体だけではリーチできない層に情報を届けます。加えて、独自の顧客リストや地元金融機関との連携を駆使して、地域のネットワーク全体で買主を探す営業活動を強化します。
このような、一般的な広告では見つかりにくい地元の優良顧客へ効率的にアプローチすることも、早期売却には欠かせない手法の一つです。
3.結果
売り出しから約1.5ヶ月という短期間で、当初の希望価格に近い1000万円で成約することができました。G様は、県外転居の準備に余裕をもって専念でき、遠方からの実家維持管理という将来の大きな負担から早期に解放されました。
G様は「現実的な価格設定と地域に合わせた戦略が決め手だった」と満足されています。
2.熊本市にお住まいのY様が、
「近隣トラブルを避けるために空き家を早期売却した事例」
相続した実家を空き家として放置するとさまざまな問題が発生し、トラブルに発展することも少なくありません。次にご紹介するのは空き家トラブルを回避することを目的とした売却の成功事例です。
お客様の相談内容
Y様が売却したい不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。
売却物件 概要
売却したい不動産の概要は以下のとおりです。
| 所在地 | 熊本市西区花園 | 種別 | 一戸建て |
|---|---|---|---|
| 建物面積 | 100~105m² | 土地面積 | 185~190m² |
| 築年数 | 48年 | 成約価格 | 1,200万円 |
| 間取り | 3LDK | その他 | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
熊本市在住で50歳代のY様からのご依頼です。2年ほど前に生家を引き継いだ際は、大切な記憶が残る場所として所有を続ける選択をされていました。
しかし、仕事が忙しくなると物件の手入れまで手が回らない状況が続き、結果として無人の家屋が手つかずの状態となってしまいました。近頃、敷地内の草木の繁茂や不適切な管理状況について周辺住民から指摘を受けるケースが発生し、問題がさらに深刻化する前に速やかな売却を決意するに至りました。
解決したいトラブル・課題
Y様の課題は、これ以上トラブルが大きくなることを防ぐことです。その手段としてY様は売却することに決めました。
相談する不動産会社の探し方・選び方
Y様のお悩みを解決できる不動産会社として、以下のような特徴を持つ会社が適任と言えそうです。
| ・空き家売却の専門知識と実績がある不動産会社 |
単なる空き家の売却経験だけでは不十分です。近隣トラブルを抱えた築古物件での成約実績と、残置物処理から建物診断、瑕疵担保責任まで包括的にサポートできる体制がある不動産会社を重視すべきでしょう。 空き家ならではの建物の劣化や、空き家ならではの購入検討者からの気になるポイントを先回りして解決してくれる不動産会社なら安心して任せることができそうです。 |
|---|---|
| ・売却期間中の物件管理サポート体制がある不動産会社 |
売却活動中の物件管理サポート体制として、内覧前の清掃や定期的な巡回など近隣トラブルを防ぐ維持管理代行サービスの内容と費用を精査しておきましょう。 また、特定空家指定など行政リスクへの理解と回避策の提示能力を持つ、総合的なリスクマネジメントが可能な会社を選ぶと安心できます。 |
Y様の「トラブル・課題」の解決方法
Y様の抱えるお悩みを解決するためには、目先のトラブル回避のため空き家管理を再開することと、不動産の早期売却を並行して行うことが必要です。
1.空き家放置で起こりうるトラブル例
空き家を放置すると、以下のような深刻な近隣トラブルが発生しやすくなります。
景観・衛生問題
雑草の繁茂や建物の劣化は景観を悪化させ、害虫・害獣の発生源となり、近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼします。
破損・倒壊リスク
天災等により屋根やガラスが破損・落下し、近隣住民や通行者へ損害を与えることがあります。建物が倒壊してしまうと、その被害は甚大なものになります。
不法行為の温床
管理が行き届かない空き家は、不法投棄や不審者の侵入、最悪の場合、放火などの犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。
行政指導・税負担増
管理不全が続くと「特定空き家」に指定され、固定資産税の優遇が解除されたり、行政からの改善指導・命令を受けたりする可能性があります。
また、これらのトラブルのほかにも、空き家を放置することで、空き家が存在するエリア一帯の景観が悪化し、エリアの価値に影響を及ぼすことにもなりかねません。また、放置空き家の相続が続き、相続人が判別できなくなり、売却活動に支障をきたすことによって、エリアの開発が遅延・中止するなど、大きな問題や影響に発展する可能性もあります。
2.結果
不動産会社が提案した空き家巡回管理サービスにより、簡易清掃や草刈りを含む定期的な維持管理を実施したことで、売却活動中も近隣トラブルは沈静化。地域住民の理解を得ながら販売活動を進めることができました。
物件については築年数を考慮、土地価値とリフォーム前提の戸建てとして位置づけ、西区花園の立地を活かして中心部へ勤務する若年層や地元での住み替え層にアピールする戦略を展開しました。
この明確なターゲティング戦略が功を奏し、売り出しから約2ヶ月という短期間で1200万円での成約を実現。Y様は近隣との関係を損なうことなく、精神的負担となっていた空き家問題を解決することができ、「もっと早く相談すればよかった」と安堵の言葉をいただきました。
3.熊本市にお住まいのF様が、
「現実的な価格設定をすることで、実家を早期売却できた事例」
売却活動はしているけれども、なかなか成約しない。このような悩みの原因はどこにあるのでしょうか。
その答えは、この事例の中にあるかもしれません。
最後にご紹介するこの事例は、空き家の売却のみならず、売却活動に行き詰っているすべての人たちにお読みいただきたい事例です。
お客様の相談内容
F様が相続した不動産の概要とプロフィールは以下のとおりです。。
売却物件 概要
F様が相続した不動産の概要は以下のとおりです。
| 所在地 | 熊本市北区龍田 | 種別 | 一戸建て |
|---|---|---|---|
| 建物面積 | 100~105m² | 土地面積 | 150~155m² |
| 築年数 | 46年 | 成約価格 | 800万円 |
| 間取り | 5DK | その他 | - |
相談にいらしたお客様のプロフィール
依頼者は熊本市内在住、60代のF様。母親の逝去により市内の実家を引き継ぎましたが、建物の老朽化が著しく、居住予定もないため売却を決意されました。
当初依頼した不動産業者は相場を上回る査定額を提示し、その価格で販売活動を開始したものの、購入希望者が現れない状況が続きました。長期化する売却活動の中で、維持費用と管理負担が積み重なり、F様は高額売却よりも早期の手放しを優先する方針へ転換。
速やかな成約が期待できる別の不動産会社へ改めて相談することを決められました。
解決したいトラブル・課題
F様の課題は、管理の負担をなくしたいことです。F様はそのためにより早く売却してくれそうな不動産会社選びから始めました。
相談する不動産会社の探し方・選び方
F様の悩みは、以下の特徴を持つ不動産会社が解決できそうです。
| ・査定力のある不動産会社 |
媒介契約欲しさに相場を超える、わざと高めの金額を提示する「おとり査定」を行う業者は今でも少なからず存在しています。 なぜ買い手がつかなかったのかを的確に分析し、建物の状態や市場動向を踏まえて適切な価格を設定できる能力を重視しましょう。 |
|---|---|
| ・サポート体制がある不動産会社 |
売却完了までの体力的負担と税金・光熱費等の継続的な費用はばかになりません。売却期間中のストレス軽減策を重視し、内覧調整や鍵管理、物件周辺の簡易清掃といった日常的な対応をどこまで代行してもらえるかを確認しましょう。 また、買い手が見つからない場合に備え、買取保証や任意売却などの代替案を事前に提示できる柔軟な提案力も不動産会社に求められます。 |
F様の「トラブル・課題」の解決方法
F様の悩みを解決するためには、信頼できる不動産会社と出会うことが唯一にして最大の解決方法と言えそうです。
1.不動産の買い手が見つからないときのよくある原因
売却活動が長期化し買い手が見つからない背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。
1.価格設定のミスマッチ
相場や物件の実態を反映しない価格設定は、もっとも購入検討者が嫌がるものです。なぜなら、価格は最初に購入検討者が気にするポイントだからです。
特に築古物件では、購入者が必要とするリフォーム費用を適切に織り込まなければ、検討対象から外されてしまいます。また、近隣の競合物件との価格バランスを無視した設定も、比較検討段階で候補から離脱していく要因です。
2. ターゲット層の見誤り
物件の特性に合わない購入者層にアプローチしても成果は得られません。築古物件を新築同様の価格で若年層に売ろうとしたり、リフォーム前提の物件を即入居希望者に提案したりすることは、ミスマッチを生む典型例です。
3. 物件プレゼンテーションの不足
写真が暗い、説明が乏しいなど、第一印象が悪い物件は内覧にすらつながりません。また内覧の清掃や整理が不十分だと、購入意欲を大きく下げます。
4. 市場タイミングと競合環境の読み違い
不動産市場は季節性があり、需要期を逃すと長期化リスクが高まります。また、同一エリアに類似物件が複数出ている場合、価格や条件面での差別化ができなければ情報が埋没してしまいがちです。
5. 売主側の柔軟性不足
引渡し時期の制約、瑕疵担保免責への抵抗、値下げ交渉への頑なな拒否など、売主の条件が硬直的すぎると、せっかくの購入検討者を逃すことになります。
こうした要因を見極め、的確に対処できるのは信頼できる不動産会社です。不動産会社の対応力が、売却の成否を左右すると言っても過言ではありません。
2.結果
再度の相談を受けた不動産会社は、F様のご実家を詳細に再査定するとともに、自社でリフォーム見積を取得することで、購入者が実際に負担することになる改修費用を正確に把握しました。
この具体的な数値を基に、老朽化の程度を適切に反映した現実的な価格を提案し、F様の「維持管理から解放されたい」という最優先事項に応える早期売却戦略で再スタートを切りました。
価格を大幅に見直した効果はてきめんでした。売り出し直後から複数の反響を得て、わずか1ヶ月という短期間で800万円での成約を実現したのです。
この結果、F様は長期にわたり重荷となっていた固定資産税や維持管理の負担から解放され、「無理に高値を追わず、現実を見て早く決断したことで精神的に楽になった」と、当初の目的である早期売却を達成できたことに深い満足を示されました。