認知機能が低下してきた親のために今すべきこと

 

高齢化社会の中、65歳以上の約5人に1人が認知症になると言われています。

重い認知症になると財産管理や契約の締結が難しくなるなどの問題が生じますが、裁判所が選定した法定後見人がつき本人の趣味等の費用も自由に使えなくなったという話もあります。

早めに取り組むことによって、任意後見制度などを利用し、ご本人の資産を自身の意思に沿って使えたり、ご本人やご家族が安心して暮らせるようにすることができるでしょう。今日は、その任意後見制度についてお話ししたいと思います。

認知機能が低下してきた親のために今すべきこと

任意後見制度とは?

判断能力が低下した場合、自宅の売却の契約や預貯金の使用も難しくなる可能性もあります。そこで利用できるのが「任意後見制度」です。ご本人が選任した任意後見人が本人の意向に沿って預貯金の使用や資産の売却ができるようになるのです。

任意後見制度を利用するためには、ご本人の判断能力が十分あるうちに、公正人役場で公正証書を作成し、任意後見契約をする必要があります。

【厚生労働省任意後見制度HP】
https://guardianship.mhlw.go.jp/personal/type/optional_guardianship/#p02

判断能力を失ってしまってからでは、成年後見人を家庭裁判所が選定する「法廷後見制度」の適用となってしまいます。所有財産が多い方の場合、家族以外の人が後見人に選定される可能性が高くなります。その場合、後見人は財産の維持を優先させるため、たとえご本人のためであっても預貯金を利用しにくくなってしまう可能性があるのです。

 

任意後見契約でできること

任意後見契約を結ぶ時に、その契約内容を決めておかなければなりません。任意後見契約で委任することができる内容は、財産管理に関する法律行為と、医療や介護サービス締結といった療養介護に関する事務や法律行為です。例えば、預貯金の管理や、自宅の管理・売却、介護施設への入所判断・契約手続きなどになります。ペットの世話や身の回りの世話などの介護行為は任意後見契約の対象外となります。

任意後見人にどのようなことまでしてもらうかは、任意後見契約の対象行為の範囲中で当事者同士で自由に取り決めできます。

 

任意後見契約にかかる費用

■公正証書作成 基本手数料 11,000円

■登記嘱託手数料        1,400円

■印紙代            2,600円

■その他費用(交付する正本等の証書代、郵送用切手代)

 

まとめ

任意後見制度は、判断能力が低下した時にご本人の意向に沿って財産を管理するのに役立つ制度です。利用する際はご家族で充分に話し合い、ご本人にしっかり説明し、納得いただいたうえで進めていくことが重要です。

こうした制度を上手く利用し、安心した老後が送ってもらえるように、早めに対策を立てておくことをお勧めします。

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